忘筌 (ぼうせん)とは、大徳寺孤篷庵(こほうあん)の
茶室(茶席)のことをいう。
この
茶室は、九畳(
床脇 の
点前座 一畳を含む)と三畳の
相伴席 (しょうばんせき)からなる十二畳の茶席で、畳1帖分の
床の間 がある。
床脇 の
点前座 の壁の足元に、障子がはまり、砂摺り天井で、
小堀遠州の
茶室を
松平不昧が、再現された
茶室である。
庭園に面し2段になった、
広縁を設け、
広縁と庭の境には明かり障子を上半分だけはめ込み、下半分は、開放されていて、本当に、見たいところを切り取ったような窓になっている。
開放感のある庭を眺める
茶室である。
さらに、この障子は、従来からあるかがんではいる
躙口の要素も取り入れていることになる。
また、
広縁の縁が、二段になることで、座った時に、下の低い縁が、
茶室から見えない設計がなされている。
とても、高度な設計のもとに、計算され作られた
茶室である。
この少し特殊な
茶室だが、庭には、
茶室から見えるように、
手水鉢(露結(ろけつ)と称する)を置き、燈篭(各地の名石を寄せた寄せ燈篭)も、据えている。
西日が、障子にあたるとその光が、何とも言えないおしゃれな茶室である。
下の本の表紙の写真は、
忘筌 (ぼうせん)から、庭を見たところである。
↓↓
↓
■
京都 京町家改修用語集 用語、専門語の解説、説明
(古民家 京町家再生 木造建築伝統工法 社寺仏閣 和室造作 修理修繕補修改修 一般木造用語集)
杉板くん☆の日記 (杉板君 杉板クン すぎいたくん スギイタクン)
木造住宅と京町家 by 京都 アラキ工務店 PR